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ネイティブアメリカンとは

wolf robe

ネイティブアメリカン(アメリカ先住民)は以前、アメリカンインディアンと呼ばれていましたが、歴史的認識を改めるためにも現在はこのように呼ばれています。

南北アメリカ大陸は、もともとネイティブアメリカンの土地でした。ヨーロッパ人がこの大陸に移住し始めたのは今からほんの500年前のことですが、ネイティブアメリカンはその約2万年も前からこの大陸で独自の文化を築いてきました。

一言で ネイティブアメリカンと言っても、そこには文化も、言葉も違う沢山の部族(国)があります。アパッチ、スー、イロクォイ、クワキトゥル、チェロキー、ポモ、クリーク・・・その部族数は北米だけで500を越え、森林、砂漠、平原、沿岸部など様々な気候風土にあった暮らしを営んできました。ただ部族によって住む場所や生活形態は違えど彼らには共通した世界観があります。それは人間を自然の一部ととらえ決して驕らず、自然と調和し、偉大なる精霊と霊的な存在に大いなる敬意を払う、ということ。

しかし後にヨーロッパからやってくる白人の価値観は彼らとは全く違っていました。物質資源の獲得、独占、領地の確保を最優先する彼等は純粋で疑うことを知らないネイティブの人たちを口上手く騙し、そして殺戮を繰り返し、彼らの土地を略奪し文化を抹殺しようとしたのです。

滅びゆく文化

結果、長年に渡るアメリカ合衆国政府の先住民文化撲滅政策のすえ、多くの部族が滅び、また生き残った部族も貴重な文化の多くを失ってしまいました。 例えばヨーロッパから移民が移り住む前まで使われていた約300の言語は、現在では100にまで減少しています。今現在でも言語の話せる古い世代がいなくなっていくと同時に、メディアの影響や公立学校での英語授業など、ネイティブの言葉ではなく英語が使われる割合がどんどんと高まっているのが現状です。ある調査によると、このままの状態が続けば50年後にはほとんどのネイティブアメリカンの言語が絶滅してしまうと懸念されています。

部族復興へのキーポイント

また失業、貧困、健康問題も深刻です。私は長年、実際に現地で生活を共にし、現状を目の当たりにしてきましたが、色々な策はなされても混沌とした現状から抜け出すことは容易ではありません。一度、壊れてしまった文化や、アイデンティティーを取り戻すのは大変なことなのです。 勿論、ネガティブなことばかりでなくポジティブな希望も沢山あることを付け加えなくてはなりません。私が席を置いたような部族自治大学は部族文化を伝えるためのプログラムを地域に提供したり、これからの若いリーダーを育成していますし、学位を習得した優秀なネイティブの人たちが政治、医学、科学、芸術の分野などにもどんどんと進出し出しています。教育こそ部族の復興への最大のキーなのです。

次世代に残すもの

パウワウに代表されるような、ひとつの部族形態に拘らない、全体としてのネイティブアメリカン、つまりパンアメリカンインディアン・ムーブメントなる動きも活発化しています。40年前には存続も難しかったパウワウも今では年間を通じて至る所で開催され、部族間の交流も盛んに行われています。そして若い世代が自分達の伝統文化の素晴らしさを知り、誇りを持つようになってきています。現実問題として「日常で話される生きた言語」を存続するのは困難なことでしょうが、彼らの祖先が守り続けて来た価値観であるスピリチュアリティー、精神性は是非とも次世代へ継承されていかれるよう、願ってやみません。


ネイティブアメリカンについてのさらなる考察

船木卓也のブログ「風の言葉」にて、逐次アップしていますのでご覧下さい。